大般若経(だいはんにゃきょう)


 
大般若経
『大般若波羅密多経(だいはんにゃはらみったきょう)』の略称で、唐の玄奘三蔵(602〜664)が西暦660年から663年までの約四年間かけてサンスクリット語から漢訳した経典名です。
 小品般若、大品般若、金剛般若、文殊般若、秘密般若、理趣般若など各種般若部経典の一大全集で十六会六百巻になっています。
 般若波羅密(智慧・到彼岸)の義を説く諸経典を集成したもので、般若(智慧)の立場から一切の存在はすべて空であるという空間思想を説いています。
理趣分
 この中の第五百七十八巻の第十会が『理趣分(りしゅぶん)』といい、般若深甚の理趣(物の道理)を説いている物で、大般若会の時に導師がこれを読んでます。
 因みに、孫悟空で有名な『西遊記』は、玄奘三蔵がインドのナーランダ寺から多くの経典を持って帰った旅行記が元になっているようです。