お数珠


 お数珠は、念珠(ねんじゅ)とも言いますが、普通「おじゅず」と言います。結婚式の時に授与するお数珠は『寿珠』と書くこともあります。仏教徒のシンボルであり、その珠(たま)は心の丸みを、その輪は人のつながりの和をあらわしていると言われてます。
  佛さまにお参りする時かけたり、念仏の回数を数え記憶したりする道具として用います。
 起源は、比丘が布薩(ふさつ、僧侶が自己反省する集まり)の日を数えるために所持した黒白三十個の珠にあるともされてます。
 珠の数は百八個で、百八の煩悩を退散、消滅させるためと言われてます。でも、長いより短い方が取り扱いも便利ということで、百八個の他に、半分の五十四個で菩薩の五十四位(煩悩を浄化させる修行の段階)を表したもの、その半分の二十七個で二十七賢を表したもの、他に十四個、十八個、二十一個、三十六個、四十二個などいろいろな数、いろいろな形の物があります。しかし、どんな形のお数珠であってもその持つ意味は変わりません。
 最近は腕輪数珠という物もあり、かけてる方を多く見かけます。
 曹洞宗で使われている百八個の数珠は、房が一つに、親珠二個と四点珠(普賢、観音、文殊、弥勒の四菩薩、あるいは四天王をあらわしたものと言われている)といわれる珠を足した物に、金属の輪が一つついた物を使っています。宗派により珠とか房の数が違ってます。
 お参りの時は房を下にして、小さい数珠はそのまま、大きい数珠は二輪にして、左手の親指と他の四指との間に掛け合掌する方法と、合掌した両手の親指と他の四指との間に掛ける方法があります。どちらの方法でも結構ですので、心を込めてお参り下さい。また、宗派により数珠の掛け方にも違いがあります。
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